【不朽の名作】ハードSF邦画作品として色々な意味有名な「さよならジュピター」 (1/3ページ)

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【不朽の名作】ハードSF邦画作品として色々な意味有名な「さよならジュピター」

 1984年に公開された、『さよならジュピター』は、当時日本SF界を代表する作家として知られていた小松左京が製作・脚本・監督など、ほぼ全てに関わり、日本のSF映画を語る上で重要な作品の一つとなっている。が、面白いかというとそれは別問題だ。

 本作はハードSF作品を目指して、スタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』に匹敵する作品を作りたいと製作された作品だ。『スター・ウォーズ』人気に便乗しようとして、急遽突貫工事で作った『宇宙からのメッセージ』などとは違い、ちゃんと長く企画を練って作られた作品なのだ。しかし、世間的な評価はどうかというと悪いというか、酷評だらけだ。

 最近のレビューでは、『北京原人 Who are you?』や『幻の湖』などと並ぶ、邦画史上に名高い“迷作”として有名になっているほど。しかし、宇宙空間の描写などの演出は当時としてかなり頑張っている方だ。メカデザインも当時から『宇宙戦艦ヤマト』などのメカデザインで有名だったスタジオぬえが担当しており、ミニチュア感はありつつも、それほど悪いものではなかった。そもそも1968年公開なのに、CGてんこ盛りに出来る現在においても、超えられない演出がある『2001年宇宙の旅』と比べるのが悪いだけで。じゃあなにがダメかというと、特撮に連動して盛り上げる気が全くない脚本だ。

 この作品、大筋では太陽系に接近したマイクロブラックホールを、木星の爆発により、軌道変更させようとするプロジェクトを軸に展開されるのだが、そこにジュピター教団というヒッピー姿のテログループが登場したり、木星の爆発を主導する本田英二(三浦友和)とジュピター教団過激派・マリアが『ロミオとジュリエット』のような恋愛劇を演じる。しかも、かなり無理矢理に回想を入れて過去の関係を描写するという感情移入する隙もない方法で。さらに、その合間に火星の地上絵や木星で「ジュピターゴースト」と呼ばれる、数万年前に太陽系を訪れた宇宙人の母船と思われるものが絡んでくるなど、木星を爆発させる話と別の軸でのSF要素まで盛り込まれており、それぞれの話が断片的過ぎて、どうみても脚本が破綻している。

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