中国警戒! 英国が担ぐ金正男の息子・ハンソル「亡命政権」樹立 (1/3ページ)
裏切り者を除去し、政権基盤を盤石なものにしようと企図した金正恩・朝鮮労働党委員長だったが、想定外の事態に陥りそうだ。中国が北朝鮮からの石炭を禁輸にし、米国は金融制裁の強化とテロ国家再指定に動き始めた。数少ない友好国マレーシアとインドネシアも、国交断絶の声が日増しに高まっている。まさに、完全な孤立無援状態だ。
金正男氏暗殺事件の後、米中それぞれに大きな変化が起きた。
「中国は不測の事態に備え、中朝国境に配置している第一線哨戒兵員を1000人増強しているし、最大の変化は北朝鮮からの石炭輸入を年末まで停止すると発表したことです。昨年の北からの中国への輸出量は、ドル換算にして約12億ドル。北の'15年の輸出総額が約27億ドルですから、外貨の4割を失うことになるのです。これは“日干し”にされるのに等しい」(国際経済に詳しいアナリスト)
一方、米議会の出資によって設立されたRFA(自由アジア放送)は、トランプ政権に《北朝鮮のすべての銀行を例外なく特別指定制裁対象リストに載せ、国際金融システムから完全に除外せよ》と要求し、トランプ大統領もこれを飲む可能性が高い。しかも正男氏暗殺では、化学兵器禁止条約で製造・保有・使用が禁止されているVXガスが使用されたことが明らかになった。これに怒った米議会に、2008年に解除したテロ支援国家の指定を再検討する声も強まっているのだ。
「再指定されれば、そのダメージは現行の経済制裁どころではありません。テロ国家と対話する国はなくなり、核・ミサイル開発で米国を揺さぶり、交渉のテーブルに引っ張り出そうとする正恩のもくろみは吹っ飛ぶことになります。これは孤独な独裁者が最も恐れるシナリオです」(北朝鮮ウオッチャー)
ただ中国は、いかに習近平国家主席と正恩委員長の相性が悪くても、中国サイドから北朝鮮を見放すことはできない。北を生かさず殺さずに維持することは、朝鮮半島の“NATO化”を阻止するための絶対条件だからだ。
一部報道によると、マレーシア警察および国際刑事警察機構担当官が正男氏の長男、漢率(ハンソル)氏のDNA提出を求めたが、家族側は『特殊で微妙な身分のため外国へのDNA提供は難しい』と答えたという。