球数制限のあるWBCで好投している投手を交代させる勇気 (1/2ページ)

第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド第2戦のオーストラリア対日本の試合。1対1の同点で迎えた五回裏、日本代表『侍ジャパン』の投手コーチを務める“名伯楽”の権藤博コーチは、先発投手の菅野智之に続投を指示した。4回を投げ終わった時点で、菅野の投球数は48。WBCでは各ラウンドごとに最大投球数が定められており、1次ラウンドでは1投手が1試合で投げられる投球数が65まででと決められている。
「一般的に言われる投球ペース“1イニング平均15球”で計算した場合、4回投げると60球に到達します。そう考えると、菅野は1失点を喫したものの、いいペースで投げ抜いたのだ。また、プロ野球解説者の多くが語っているが、WBCを勝ち上がっていくポイントとして、先発投手を降板させたあと、さらに登板させる先発タイプの投手の存在が挙げられていた。
この試合でも、菅野のあとを託されるロングリリーフの投手は誰になるのか、その交代の時期も注目されていた。
不安の残るリリーフ投手陣
菅野が4イニング投げ終えたとき、交代するのかどうかの、バックネット裏の取材陣からも意見が別れた。効率のいい投球内容からして、「投球数制限内で五回まで行けるのではないか」の声も多く聞かれた。投球数の制限ルールだが、細かいところまで見れば、65球に到達した時点で2アウトを取っていれば、そのイニングは投げきってもいいことになっている。あと17球で2アウトなら、きょうの菅野の出来であれば十分いけるのではないか…。
しかし結果は、1アウトを取った時点で57球、次打者にファールで粘られ、一死一二塁の場面で交代することになった。
その菅野のあとを受けた岡田俊哉は、暴投と制球難で満塁までピンチを広げてしまう。大量失点の可能性が高くなってしまった場面で、前日も好守を見せた二塁手の菊池涼介の守備に救われた。
岡田は昨季に57試合も登板したタフネス左腕だ。