女優たちの「初濡れ場」メモリアル(1)南野陽子がインタビューで答えたこと (1/2ページ)

アサ芸プラス

女優たちの「初濡れ場」メモリアル(1)南野陽子がインタビューで答えたこと

 桜の花びらが舞う季節に、女たちも「旅立ちの決意」をする──。数ある濡れ場作品の中でも、女優にとって極限の覚悟が必要で、一瞬のきらめきを要求されるのが「初体験」の場面だろう。痛みも、悦びも、哀しみも、すべてを内包した日本映画の衝撃シーンをここに、選りすぐってお届けする。

 父親の借金のカタに芸妓となった元バスガールの南野陽子(49)。初めて客を取るシーンで、白竜を相手に肌襦袢を脱がされ、腰巻1枚になる。92年公開の「寒椿」(東映)のハイライトシーンだ。

 両腕で胸を隠しているが、手を払われ、80年代のトップアイドルのバストがあらわになる。さほど大きくはなく、いや、微乳と呼んで差し支えないが、あのナンノが一糸まとわぬ姿で、しかも初体験の場面まで演じたのは衝撃だった。

 映画評論家の秋本鉄次氏は、公開直後に南野をインタビューした。失礼を承知で「脱いだわりに胸は大きくなかったが」と聞くと、南野は堂々と答えた。

「たしかに私の胸は小さいです。だけど、バージンなのに胸が大きかったら、はかなげな感じがしないと思います」

 借金の代償で捧げた初モノには、微乳のほうがより似つかわしいと言わんばかりだ。

「みんな私から奪うだけや‥‥」

 最後に南野がつぶやくセリフには、万感の思いが込められている。

 この「寒椿」と同じ宮尾登美子原作で大ヒットしたのは、夏目雅子(享年27)の出世作「鬼龍院花子の生涯」(82年、東映)だ。

「あては鬼政の娘じゃき。なめたらいかんぜよ!」

 流行語にもなったタンカだが、養父の鬼政(仲代達矢)は、夏目演じる松江を荒々しく抱こうとする。着物の裾が乱れ、太腿があらわになる。さらに鬼政は着物の合わせ目から手を差し入れ、乳房をせわしなく揉みながら一喝。

「情けと思え!」

 女の情念を描かせたら随一の脚本家・高田宏治氏は、本作に込めた思いを明かす。

「土佐のコテコテのヤクザで、男尊女卑が強い土地柄。そのため、鬼政に手ごめにされようとしながら、必死に抵抗することで松江の意地が光った。

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