庶民も満喫の江戸時代の川開き!物売り舟や屋形船、連日の花火で隅田川は大賑わい (1/2ページ)

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庶民も満喫の江戸時代の川開き!物売り舟や屋形船、連日の花火で隅田川は大賑わい

江戸市中を流れ東京湾に注ぐ、隅田川の賑わいが始まるのが川開き。5月28日から8月28日までの3ヶ月は、連日花火が打ち上げられ、多くの物売り舟や屋形船が行きかい、それはそれは賑やかで活気があったそうな。納涼シーズン中は隅田川に納涼船が出され、川面の涼しさを満喫することができました。

庶民たちも満喫!

長屋に住む庶民たちは、普段は川遊びをしないけれど、川開きのときだけは特別でした。多くの人々が、川堤や両国橋・永代橋などの上から花火を見上げていたそうです。

両国には様々な屋台も並んだので、花火見物といっしょに天ぷらやそば、寿司なども楽しんでいたのでしょう。暑さが厳しい時期には、団扇売りや冷や水売りなどもいたかもしれませんね。

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川開きが始まった理由って?

川開きが始まったきっかけは、単なる暑気払いではありませんでした。享保18年(1733)5月28日、前年に飢饉とコレラ流行でなくなった数万人の死者を供養するために、水神祭を行ったのが、始まりだったのです。川沿いにある店が、施餓鬼としてたくさんの花火を打ち上げたので、それ以降川開きと花火は切り離せないものになりました。※施餓鬼(せがき)=主に、お盆の時期に行われる仏教行事のこと

花火は当時の川開きに賑々しく華を添えました。当時の花火師で有名だったのは鍵屋と玉屋。花火見物の掛け声としてもよく知られている玉屋は、将軍・家斉の日光参拝の前夜に自宅を全焼し、処罰・廃業になったとか。

気温も上がるこの3ヶ月は、隅田川で花火や水泳もOK。江戸っ子たちにとっては最高の娯楽シーズンだったのです。

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