血判、切指、入れ墨も…江戸時代の遊女はあの手この手で客の心を掴んでいた (1/2ページ)

Japaaan

血判、切指、入れ墨も…江戸時代の遊女はあの手この手で客の心を掴んでいた

遊女は、自分のお客さんに来てもらうために、あの手この手を使います。客が心変わりしないようにいろんな方法で「私はあなたのことをこんなに大事に思っていますよ」と気持ちを表していました。

想いを血判や爪に込めて

お客への気持ちアピールの一つが、起請文(きしょうもん)です。これは、自分の行いを神仏に誓うことを記した文書のこと。熊野神社などが発行する誓紙に、指先をちょっとだけ切って血を出して血判を押していました。遊女は75枚まで発行できたというから、相当数の起請文をいろんな客に渡していたのでしょう。

遊女が自らの爪をはいで客に渡すという放爪(ほうぞう)というのもありましたが、自分の爪を本当にはいでしまったら仕事になりません。なので、妹女郎の爪をあたかも自分の爪のように渡していたのです。

断髪は、その名の通り髪の毛を切って渡すというもの。相手に直接髪を切ってもらうのが原則なのですが、妹女郎の髪を前もって切っておいたのを渡した遊女もいたとか。

わたしの小指をあなたにあげる

もっと凄まじいものになると、切指なんてものもあります。遊女が自分の小指の第一関節から上を切って客に渡すというもので、もらった男は誰にも言わず、桐箱やお守り袋に入れて肌身離さず持っていました。中にはニセモノの指を用意する遊女もいたようです。

痛みを伴う愛の証には、入れ墨もあります。江戸時代に入れ墨というと刑罰のことでしたが、手を握り合ったときの親指の先に、ほくろのような彫り物を入れたものは入れぼくろと呼ばれました。

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