世界遺産の橋に平和への祈りを込めて、エキゾチックなボスニア・ヘルツェゴビナの古都モスタルを歩く (1/3ページ)

GOTRIP!

世界遺産の橋に平和への祈りを込めて、エキゾチックなボスニア・ヘルツェゴビナの古都モスタルを歩く

バルカン半島の国、ボスニア・ヘルツェゴビナの古都モスタル。クロアチアのドブロヴニクからバスでおよそ3時間で行けることから、ドブロヴニクからの日帰り旅行先として人気を集めています。

オスマン朝支配の影響が残るオリエンタルな街並みは、隣国クロアチアのアドリア海沿岸の街とはまったくの別世界。ここモスタルでは、地理的、歴史的背景から、古くからイスラム教徒とカトリック教徒が共存してきたのです。

街のシンボルである橋「スターリ・モスト」は、「モスタル旧市街の古い橋の地区」として世界遺産に登録されています。

橋が建設されたのは、モスタルがオスマン帝国の支配下にあった1566年のこと。橋の西側にはカトリック教徒の住民が、東側にはイスラム教徒の住民が暮らし、互いに異なる民族でありながらも平和的に共生していました。

ところが、1991年に勃発したユーゴスラビア紛争にともなう旧ユーゴスラビア解体の動きのなかで、ボスニア・ヘルツェゴビナでも血で血を洗う紛争が繰り広げられることとなります。

第二次世界大戦後のヨーロッパで最悪の紛争となったボスニア紛争下の1993年、スターリ・モストはカトリック民兵によって破壊されてしまいます。

その後、ユネスコの協力を得て2004年に再建され、その翌年に世界遺産に登録されました。橋の付近には「DON’T FORGET ’93」と書かれた碑が。

現在、スターリ・モストは、決して繰り返してはならない悲劇的な歴史の象徴であると同時に、平和のシンボルとして大切にされています。

建造物が世界遺産に登録されるにあたっては、「オリジナルであること」が重視されるため、一度破壊され、近年再建された建造物が世界遺産に登録されるのは珍しいこと。

「世界遺産の橋に平和への祈りを込めて、エキゾチックなボスニア・ヘルツェゴビナの古都モスタルを歩く」のページです。デイリーニュースオンラインは、モスタルボスニア・ヘルツェゴビナバルカン半島スターリ・モストヨーロッパ街歩きカルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る