東京五輪に向け熾烈 “電気加熱式”にかける たばこ業界 (1/2ページ)
東京五輪に向けての受動喫煙防止法案を巡り、自民党と厚労省の間で激しい綱引きが行われ、結局は今国会での成立には至らなかった。
「たばこ業界、中小飲食店関係者からの突き上げで、自民党は一定面積までの飲食店は分煙表示すれば喫煙可とする案。一方の厚労省は、小規模バーやスナック以外は原則禁煙とする案で、双方の溝が埋まらなかった」(全国紙政治部記者)
そんなバトルを横目で見ながら、たばこ業界では、従来の紙巻たばこから電気加熱式たばこや電子たばこでの商戦が一段と激しさを増しているという。
「厚労省案では規制の方向だが、施行までに“健康への影響が明らかと証明されるまで規制対象から除外”という。しかし、実際に電気加熱式たばこ、電子たばこと病気の因果関係は、最低20年、30年はかかるとされ、この案自体が破綻している。紙巻たばこでもこれだけ揉めているのに、電気加熱式たばこなどの規制は到底無理だろうというのが、業界全体にある。そのために商品開発に力が入るのです」(業界関係者)
ここで電気加熱式たばこと電子たばこの仕組みを簡単に説明する。
前者は主に、たばこ葉の入ったスティックを電気で加熱することで、ニコチンの入った蒸気を吸うというもの。煙、灰が出ず、火を使わないためにタールなどの有害物質が出ない。加えて、たばこの味は維持するという触れ込みだ。
一方の電子たばこは、液体入りカートリッジを電気加熱し、出てくる水蒸気を吸う仕組みとなっている。
「日本国内ではニコチンを液体にすると薬事法扱いとなるため、販売できない。要は、メンソールや様々な香り入りのリキッドを楽しむというものですが、煙に似た大量の水蒸気が出るので、たばこを吸っているような雰囲気は味わえる。こちらは一般的には禁煙したい人や香りを楽しみたい人用で、愛煙家が流れているのは電気加熱式たばこの方です」(たばこ販売店員)
そこで、電気加熱式たばこでの争いがメーカー間で激しくなるわけだが、今年はその競争がさらに激化しているのだ。
先陣を切ったのは'14年、世界一のたばこ企業、フィリップ・モリスの日本法人(PMJ)。
「PMJの『iQOS(アイコス)』は300万台の大ヒット商品となり、これに日本たばこ産業(JT)が追随。