古文書から紐解く巨大地震発生デー 第4弾 (3/5ページ)

週刊実話

巨大地震の際は、自然や動物などが異常を示す様々な宏観現象がありますが、この時も“地震発生の3日前に淡路島の海がボラの大群で埋まった”“4日前に三重県度会郡の海で地震の前触れとされる深海魚のリュウグウノツカイが上がった”という話が方々から聞こえたものです」(前出・サイエンスライター)

 さて、現在注目されているのは、冒頭の播磨国地震を起こしたとされる兵庫県内を走る山崎断層帯だ。国の地震調査研究推進本部によると、山崎断層帯の主部は、岡山県美作市から兵庫県三木市にまで延び、大原断層・土万断層・安富断層及び暮坂峠断層までの北西部と、琵琶甲断層及び三木断層の南東部に区分されるという。
 「山崎断層帯は、868年に活動してから1000年以上も大きな被害地震を起こしていないことから、専門家の間では近い将来に内陸地震が発生する可能性が高いと指摘されています。地層を観察するトレンチ調査で、活動間隔はおよそ千数百年〜二千数百年と見られている。そのことからも、いつ起こっても不思議ではない状況と言われているのです。すでに観測中の1984年には、この断層帯での地震が発生しており、前兆と見てもおかしくない揺れも生じているといいます」(同)

 阪神・淡路大震災の原因となった野島断層と、この山崎断層帯とは「共役断層」と呼ばれ、兄弟のような関係にあるという。
 「国の発表によれば、山崎断層帯での地震発生確率は30年以内に最大でも1%。この評価は専門家の間でも分かれるところです。いずれにせよ、フィリピン海プレートからのプレッシャーにより山崎断層帯が大きく動けば、阪神・淡路大震災の再来となる。20年経った今も、実は予断を許さない状況なのです」(同)

 熊本地震でもそうだが、内陸部で起きる地震で今、注目を集めているのが、九州から四国を貫き関東へ続く中央構造線。この近辺で起きる地震においては、連動地震の可能性も指摘されている。野島断層も近くを走る断層の一つだ。
 数々の火山噴火や地震を予知し的中させている琉球大学理学部名誉教授の木村政昭氏は、中央構造線について、やや見解は異なるものの、こう指摘する。
 「昨年動いた熊本地震は、フィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界で起きたものです。

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