知名度の低さが信じられないほど美しいドイツの木組みの街、ハン・ミュンデン (1/4ページ)
ドイツの中央部、メルヘン街道沿いに位置する小さな街、ハン・ミュンデン。この街には、知る人ぞ知る、ヨーロッパでも有数の美しさを誇る木組みの街並みが残されています。
驚くほどに美しい風景が広がっているにもかかわらず、なぜか観光客の姿はまばら。あまり観光地化されておらず、日常の穏やかな空気が流れるハン・ミュンデンは穴場の街なのです。
600年前から残る700以上の木組みの建物がひしめき合う旧市街を歩けば、たちまちメルヘンの世界に迷い込んだような気分になることでしょう。
ハン・ミュンデンの旧市街の中心が、市庁舎と聖ブラジウス教会の建つ広場。
ヴェーザールネッサンス様式の市庁舎は、ハン・ミュンデンで最も特徴的な建造物のひとつ。細部にいたるまで、豪華に装飾された壮麗な建物は、圧倒的な存在感で見る者の目と心を奪います。こんな建物、これまでに見たことがあったでしょうか。
なかでも、玄関の装飾扉は圧巻。黄色やオレンジ、青、緑、茶色といった鮮烈な色彩の競演と、ライオンや天使などの装飾があいまって、一度見ると忘れられないインパクトがあります。
市庁舎と背中を並べるようにして建つもうひとつの大きな建物が、13世紀に建設が始まったゴシック様式の聖ブラジウス教会。
内部に足を踏み入れると、ホールに響き渡る荘厳なパイプオルガンの調べが、私たちを別世界へといざないます。