貿易事務とは? 仕事内容や資格について知ろう (2/2ページ)
通関士試験は、受験するために学歴や年齢、また経歴、国籍といった制限がないため、誰でも受験することができます。財務省関税局のHPによると、2016年(平成28年)に実施された「第50回通関士試験」は6,997人が受け、688人が合格(合格率9.8%)でした。
貿易に関する資格は、通関士の他に「貿易実務検定」もあります。これは『日本貿易実務検定協会』が行っている民間資格で、通関士試験と同様に、貿易関係の知識が問われます。通関士ではないので通関業務を請け負うことはできませんが、貿易業務に関わるには取得しておくことが推奨されます。
他にも、「簿記」や「MOS」など、事務に必要な資格も有しておいて損はないでしょう。貿易は海外の企業や業者とやりとりすることも多いため、外国語のスキルも重要です。英語はもちろん、中国語も覚えておくと役立ちます。
■貿易事務の収入はどうなっている?
貿易事務の収入は、一般事務と同等か、若干上であることが多いようです。例えば一般事務の場合、正社員だと給与は月14-18万程度。賞与も合計すると、年収は約300万円に届くか届かないかでしょう。貿易事務の場合は能力に応じて給与がアップしたりしますが、月20万前後、年収では高くても350万に届かないくらいの場合が多く見られます。
正社員以外の採用、例えば契約社員での募集も多くあります。その場合は時給での募集となります。金額は1時間1,000-1,300円程度。高いところならば1,500円というところもありますが、その場合は通関士などの資格が募集条件であるケースも少なからず見られます。
貿易事務とはどんな仕事かについてご紹介しました。日本はさまざまな国と貿易を行っていますから、輸出入を円滑に進める貿易事務の仕事は必要不可欠と言えるでしょう。一般事務職からのステップアップを考えている人は、貿易事務も候補にしてみてはいかがでしょうか。
(中田ボンベ@dcp)