なんと400語超あるとも言われる日本情緒あふれる「雨の呼び名」を一挙ご紹介 (5/5ページ)

Japaaan


村雨:降り方が激しくなったり、弱くなったりする通り雨。戦艦や、南総里見八犬伝の中に登場する架空の日本刀の名前にも使われました。 降り続く雨

宿雨:しゅくう:前夜から降っている雨。連日降り続く長雨のことを意味することもあります。
陰雨:いんう:しとしとと降りつづく陰気な雨。淫雨と表記されることもあります。
地雨:じあめ:一定の強さで長く降り続く雨。
霖雨:りんう:幾日も降り続く雨のこと。

こんな雨の名前、聞いたことある? 雨の降る場所限定の名前

私雨:わたくしあめ:下は晴れているのに、山の上の狭い範囲だけに降る雨のこと。昔から、箱根、鈴鹿、比叡、丹波などが有名どころ。
外持雨:ほまちあめ:局地的な範囲に降る雨。外持とは帆待ちとも書き、船頭が内密の収入を得ることで、一部だけ潤うことにも通じます。

恵みの雨

翠雨:すいう:青葉に降り注ぐ雨。情景も、漢字もきれいな雨の名前です。
甘雨:かんう:しとしとと降って、草木を潤す雨のこと。農作業を始める時期にちょうどよく降り、作物を育ててくれる雨。
慈雨:じう:恵みの雨。作物、草木に生気をもたらす雨。干ばつが続き、待ちに待った雨がふること。
喜雨:きう:ゲリラ豪雨の和名「鬼雨」と同じく、こちらも「きう」と読みます。日照りの続いた後に降る恵みの雨のこと。意味は反対です。

不思議な雨

虎が雨:とらがあめ:陰暦5月28日に降る雨。曽我十郎の忌日とされ、恋人の遊女、虎御前の涙が雨となって降ると言われています。曽我の雨、虎が涙とよばれることも。
怪雨:かいう:異物を含んだり、色がついた雨のこと。世界中で、魚やカエル、木の実が降るような現象が観測されています。
血雨:けつう:土壌由来の成分を含み、赤い色の付いた雨のこと。
黒雨:こくう:工業地帯の煤煙や化学物質が含まれて、黒く色づいた雨。

日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan

「なんと400語超あるとも言われる日本情緒あふれる「雨の呼び名」を一挙ご紹介」のページです。デイリーニュースオンラインは、日本語・日本文学雑学カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る