安倍首相と麻生財相「24年目の決別」 (2/5ページ)
ところが、麻生さんは“俺は安倍と同じ機に乗る”といって譲らず、“もし俺(麻生氏)と安倍が(事故で)死んだら菅(義偉官房長官)の天下になっていいじゃねえか!”と笑っていましたからね。本当に仲がいいんだなと思いましたよ」(通信社記者)
そもそも、2人には共通点が多い。「安倍首相は成蹊大学卒で、麻生さんは学習院大学の出身。ともに有名私大ですが、東京大学や私学の雄である早稲田、慶應大学よりは格下と言えます。2人とも、学歴には若干コンプレックスを感じているようですね」(前出の自民党関係者)
ただ両者とも、毛並みの良さでは折り紙付き。安倍首相が岸信介元首相、麻生氏が吉田茂元首相を祖父に持つ政界のサラブレッドだ。「ウマも合うんでしょうね。1993年に安倍さんが衆院に初当選して以来、派閥こそ違うものの、20年以上の長きにわたって、交流が続いています」(前同)
しかも、安倍首相と麻生氏は親戚同士。麻生氏の祖父である吉田茂元首相の娘を通じて、麻生家と安倍家はつながっているのだ。「舌鋒鋭いガキ大将タイプの麻生さんは、敵を作りやすい。片や安倍さんはおっとりしたお坊ちゃま気質で、人に合わせることが得意。その意味で言うと、永田町広しといえども、“安倍・麻生”に勝るコンビはいませんよ」(同)
政治評論家の有馬晴海氏が続ける。「麻生氏は06年の自民党総裁選に立候補しますが、当時、官房長官だった安倍氏に敗れました。ところが、第1次安倍政権で麻生氏は全面協力を約束し、引き続き外務大臣を務めました。このとき、2人の関係がより深まったと言えます」
第1次安倍政権を契機に固い契りを交わした両者。その後、麻生氏が08年の総裁選に勝利し、麻生政権が発足。ただ、1年で民主党(現・民進党)に政権を奪われることとなる。「第1次安倍政権も1年で退陣に追い込まれていますから、政権運営に苦労したという意味でも両者の境遇が似ています。このことが、より親近感を抱かせているんでしょう」(前同)
そして迎えた12年の党総裁選。ここで安倍首相は、戦前の下馬評を覆して総裁に返り咲き、その後、第2次安倍政権を発足させるが、このとき麻生氏は、高村正彦氏(現・副総裁、現在は麻生派に合流)とともに安倍支持に回っている。