安田司、王者・帝京大で得た「受け身にならない」の感覚。 (2/2ページ)

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しかし、成長のきっかけも得ることができた。

 5月28日、山梨・中銀スタジアム。前年度の大学選手権決勝と同カードとなった東海大戦で、安田は背番号7をつけて先発した。日本代表でもあるテビタ・タタフらに真正面から刺さる。31-28と接戦を制したこの日、ひとつの答えを見つけたようだった。

「受け身になってしまったら(局面での競り合いで)負けると、春にわかりました。ただ、東海大との試合で少し自信がつきました。その後、夏以降もいろいろな経験をさせていただいたのですが、これからのシーズン、絶対、受け身にならず、自分からやっていきます」

 グラウンド外では、岩出監督のミーティングやしばし開かれる社会人の講話などを通して「考えること」を意識し始めたという。

「僕は人前で話すのが苦手で、いま、それを克服するために常に考えることを意識しています。高校の頃なら惰性でものを言っていたりして、いまもだいぶ、苦しんでいるのですが…。学生のうちからこうして考えていたら、社会でも信頼される人間になれる、と」

 秋から冬にかけ、メンバー争いはさらに激化するだろう。そんななか、自発性が大事だと知ったルーキーは「今年は自分づくりにフォーカスして頑張っていきます。最終的には、大学選手権優勝に貢献できるようにしたい。4年間は、12連覇です」と決意を明かす。

(文:向 風見也)
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