構図の技、色彩の技…葛飾北斎の隠し技がすごい!知って北斎展を100倍面白く (3/4ページ)

Japaaan

「でも、そんな風に色を工夫している絵師は他にもいますよね?」そういわれたらそうかもしれません。しかし北斎のスゴイところは、どうやらそれだけではなさそうなのです。色には進出色、後退色があります。これは色の波長が長い方が手前に飛び出て見えるという原理です。下図の右に行くほど波長が長く、飛び出して見えます。

色の波長スペクトル ウィキペディアより

赤、橙、黄などは進出色で飛び出して見える進出色、青や青紫、紫は後退色というわけです。そしてたとえば同じ青でも、淡い青は暗い青より手前に見えます。最新の研究では、北斎がこの原理を理解して色を使っていたのではないかと言われています。

たとえば北斎が89歳ごろに手がけた「八方睨み鳳凰図」。

岩松院「八方睨み鳳凰図」下絵 ウィキペディアより

こちらの図は長野県小布施の岩松院の巨大な天井絵の下絵です。立体的に陰翳をつけられた美しい鳳凰ですが、中でも赤い尾羽根がもっとも手前に進出して見えます。

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