笹川能孝「友達は裏切るけど、孤独は裏切らない」 (2/2ページ)
世の中には、2世3世の人がたくさんいるじゃないですか。中には、偉大な親、祖父母の存在がプレッシャーになり、ひねくれてしまう人もいる。そういう人は、今世はこれでいくと決めたら楽なんですよ。私は来世、家を背負わなくていい境遇に生まれたら、好き勝手にやろうと決めています。
●知的な野人たれ
笹川という家に生まれたおかげで受けた恩恵は大きいですよ。その一つが本物の男たちに出会えたこと。彼らは清濁併わせ持っている。普通の人は、綺麗な物だけをやろうとする。でも、綺麗事だけでは世の中は動かせない。かといって、汚い事だけでも動かせない。その両方が必要なんです。私は、『知的な野人たれ』という言葉が好きで、よく使うんです。知的なだけでは、鼻につく人になってしまう。野人は、野生のエネルギッシュなもの。その両方が必要だと思うんです。
大叔父である笹川良一が、毀誉褒貶あったのは、まさに清濁併わせ持っていたからではないかなと思います。良一は、自分は家族のために生まれたわけではないとハッキリ言っていますから、身内に優しいということは、基本的にはない。結婚式とかで一緒になるぐらいで、会話らしい会話をしたことは一度もないんです。血は繋がっていますけど、ファミリーというより、公の人でした。
大叔父は、みんなが思っているのに言えないことや、みんながやったほうがいいと思っているのに、やれないこと。そういう問題を前に進めてきた。私も笹川の家に生まれた人間として、誰も手をつけたがらないような物事を、これからの人生を通して進めていきたいと思っています。
撮影/弦巻 勝
笹川能孝(ささかわ・よしたか)
1968年、東京都生まれ。笹川良一の弟、春二の孫として生まれ、幼少期から“笹川家の教え”を叩き込まれる。大学卒業後、カナダ留学を経て、公営ギャンブルの世界へ。政治経済界の数多の大物と出会い、“一流”とは何かを学ぶ。現在は、日本経済発展のため「経営者の相談機関」としての役目を担う。また、次世代の日本を担う若獅子の気づきの場『SSA』にて会長を務める。