豪華すぎる!戦前の婦人雑誌に載っていた家庭料理 (1/2ページ)
『飽食の時代』と呼ばれて久しい。街には外食チェーン店が立ち並び、テレビや雑誌はグルメ情報だらけ。コンビニエンスストアには専門店顔負けのスイーツが溢れ、話題となった店に人々が押し寄せ、大行列…。われわれ現代人こそが歴史上、一番贅沢な食生活を謳歌している、と思っている人が多いかもしれないが、果してそうだろうか?
日本人の食生活は時代とともに激しく変化してきた。大正から昭和にかけ、食品産業と流通の発達によって、ハム、バター、ケチャップなどの加工食品や調味料が都市部を中心に普及し始め、一気に洋風化が進んだ。それを後押ししたのが家庭科の授業、そして“婦人雑誌”による主婦の啓蒙だった。
第1次世界大戦による好景気も手伝い、ここに“日本食のルネッサンス”ともいうべき食文化が誕生したのである。
昭和10年代に発売された婦人雑誌の料理コーナーに紹介された豪華絢爛なお皿の数々をご覧いただきたい。
お子様の客膳料理
《きれいにお花を囲んだお客様に、まず海老入り玉子豆腐のスープをおすすめしましょう。飲み物は、フルーツジュースや、カルピス、冷水など、好みにお上げください》(本文より)
魚のシチューとその他煮物
《食卓の中央手前のは、いさきのカレーシチューで、向こう側のはカレー入りのおいしい御飯です。両方を一緒に盛り合わせていただくと、いっそう結構です。