「仕事ができない人」を全員クビにした会社で起きた驚きの結果 (2/2ページ)

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しかし、結果から言えばその懸念は外れた。それどころか、起こったのはまったく逆のことだったのだ。CEOのリード・ヘイスティングスは「誰かの不手際をフォローするための雑務が必要なくなった」と説明しているが、つまり、人数が減った後の方が仕事の質が高まり、業務のスピードも上がったのである。

身も蓋もない言い方だが、レベルの高い人同士でないと成立しない信頼感や協力関係というのは確かに存在する。優秀な人の少数精鋭になったネットフリックスは、一部の「できない人」に足を引っ張られることなく、卓越した人材同士が信頼し合い、能力を余すところなく発揮できる場になっていたのである。

■自由裁量は厳しさと冷徹さの裏返し

この件から、ネットフリックスは自社のチーミングへの教訓を得たようだ。

各分野に最高の人材を揃えることに執念を燃やす同社には「仕事ができない人」はおろか「凡庸な人」の居場所もない。ネットフリックスで生き残れるのは「卓越した人」だけなのだ。そして、社員に求められるのは「パフォーマンス」の一点のみである。

となると、社員に与えられた好待遇からは、企業からの厳しいメッセージが読み取れる。「好きな時間に働いていい、好きなだけ休暇を取ってもいい、最高のパフォーマンスを出し続けるならば。」

裁量を与えていいのは、その裁量を有意義に使える有能な人材だけなのだ。

ネットフリックスの事例を厳しいと感じるかは人それぞれ。本書ではその他にもビジネスの最先端を行く企業の事例が取り上げられているが、パフォーマンスへの厳しい視点というところは共通している。

注視すべきは、その厳しさの中でいかに社員のモチベーションを保ち、結果第一主義が同僚同士の蹴落とし合いに陥らないようにするかというところへの各社の取り組みだ。

成果主義が徐々に浸透してきている日本で、マネジメントに関わるなら本書から得られるものは大きいのではないか。
(新刊JP編集部)

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