中国海洋覇権のターゲット「南シナ海」の次はリゾート地 (1/2ページ)

まいじつ

(C)Shutterstock
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南シナ海を支配下に入れた中国の次のターゲットは、インド洋と東アフリカの島嶼(とうしょ)国家に定まった。南インド洋に群礁を広く点在させるモルディブ共和国や、絶海の孤島から成るセーシェル共和国、そしてモーリシャス共和国などが挙げられるがが、これらの国はいずれも天然資源に恵まれないことから、観光と金融で活路を見いだしているという共通点がある。

かつて大航海時代にイギリスが、これらの島々に“ユニオンジャック”を立てた。そのひとつが現在、アメリカ海軍基地のあるディエゴガルシア島(英国属領)だ。この島は宗主国であるイギリス政府によって、島全体がアメリカに貸与されている。湾岸戦争やアフガニスタン攻撃、イラク戦争の際にB-52戦略爆撃機やB-2ステルス爆撃機などがここから出撃した。

中国はこのアメリカ軍の拠点を包囲しようとしている。まず観光客を送り込み、次に資本を投下し、その次に軍属を送り込むという手法だ。

モルディブは、日本でも旅行先として人気がある。しかし、モルディブを訪れる年間120万人の観光客のうち、36万人が中国人で、日本人は年間1万人を越える程度でしかない。

「これら島嶼国家は、カリブ海や西インド諸島などに代わって『タックスヘイブン』として活用されることを目指しています。西インド諸島のケイマン諸島やヴァージン諸島(ともにイギリス領)は、租税回避地として利用されてきましたが『パナマ文書』と『パラダイス文書』の発覚で、マネーロンダリングや不正送金、汚職資金の隠匿などが暴露されました。そのため、世界の投資家は新天地、金融ハブの新開地として、インド洋に浮かぶこれら島嶼国家に向けるようになったのです」(国際ジャーナリスト)

すでにチャイナタウンの建設も

セーシェル諸島にナイジェリアなどの汚職資金が流れ込み、欧米の監視が始まると中国が出てくる。2007年に胡錦涛国家主席が首都のヴィクトリアを公式訪問し、いきなり40の貿易経済協力協定を締結した。

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