戦国武将に学ぶ「ビジネスに効く名言」15(1)リーダーが戒めるべきは… (1/2ページ)

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戦国武将に学ぶ「ビジネスに効く名言」15(1)リーダーが戒めるべきは…

 熟年サラリーマンは仕事でも私生活でもストレスをため込んでいる。群雄割拠の中、生き残りをかけ、戦に明け暮れた戦国武将たちが遺した言葉には、「会社と仕事」「上司と部下」など現代人の心に刺さる警句に満ちている。武将たちに学ぶ、現代を生き抜く言葉のサプリメントを贈る!

 戦国時代の大名たちは、領国内の武士や領民を支配する一方で、領内の政治、経済などのもめ事を治め、善政を行うことが求められていた。下層階級の者が上を目指して成り上がる「下克上」の時代でもあり、領民や家臣たちに見放された場合には家臣の反乱や領民たちによって追い出されるなんてこともあったのだ。

「人、城を頼らば、城、人を捨(しゃ)せん」(織田信長)

 これは、戦国武将の中でも最も人気の高い織田信長の言葉だが、人が城を守るのであって、城が人を守るのではないという意味になる。エキセントリックで武断的なイメージが強い信長だが、城に象徴される国や組織(会社)よりも、それを構成する人材(社員)が最も重要なのだと考えていたということだろうか。

 信長はいち早く、新しい戦法として欧州から伝来したばかりの鉄砲を導入し、長篠合戦に勝利し天下統一への階段を登り始めるが、経済面でも城下に集まる者誰もが自由に商売ができる「楽市・楽座」を開き、貨幣の統一なども行っている。まさに、統治(ガバメント)の革命でもあったのだ。とはいえ、義父である齋藤道三の孫・龍興(たつおき)を滅ぼしたり、実の妹のお市の方が嫁いだ浅井長政を攻めたり、この言葉とは裏腹に人を信じない一面から、最後には家臣の明智光秀に本能寺で討たれてしまった。創業家といっても安心できないのが、平成の世のビジネスの世界にも通じる教訓とも言えそうだ。

 中高年になると、社内では当然ながら古株になる。そこには無責任な上司と、近年とみに増えている出世や上昇志向にまったく関心を示さないバカ部下というのがいる。彼らをなんとか引っ張っていくことを求められる中高年・中間管理職たちは、上と下の板挟みでとんでもないストレスをため込むことになる。

 家臣たちの人心掌握にたけた武将では武田信玄がピカイチだろう。

「戦国武将に学ぶ「ビジネスに効く名言」15(1)リーダーが戒めるべきは…」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2017年 12/7号戦国武将織田信長武田信玄サラリーマン社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
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