戦国武将に学ぶ「ビジネスに効く名言」15(1)リーダーが戒めるべきは… (2/2ページ)
甲斐の虎と呼ばれ戦国最強と言われる軍団を率いた信玄には、「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」(武田信玄)という有名な言葉がある。ビジネス書などでも取り上げられることが多いこの名言は、部下それぞれの個性を見抜いて城や石垣になぞらえ、部下を信じることの大切さを言っている。
「人をばつかわず、わざをつかふぞ」(武田信玄)
信じられれば、それに応えようというのが人間。ダメ部下と切り捨てていては、本当にバカ上司になってしまうだろう。このことを400年も前に、信玄はそう言っている。
織田信長が本能寺で明智光秀に討たれた時、すかさず秀吉に天下取りを進言したという切れ者で、豊臣秀吉の軍師として知られる黒田官兵衛も、人材登用に関して主君=経営者に厳しい言葉を遺している。
「その職にふさわしくない者はすぐに処分したりするが、よく考えてみると、その役を十分に務めてくれるだろうと見たのはその主あるじだ。目利き違いなのだから、主の罪は臣下よりもなお重い」(黒田官兵衛)
業績回復のための切り札に人員整理=リストラするしかないとするような無能な会社幹部たちこそ、リストラしなければならないのだ。ちなみに、秀吉は「わしの死後に天下を取るのは官兵衛だ」として官兵衛の頭脳明晰さを恐れていた。それを伝え聞いた官兵衛はすぐさま引退を決意し、太宰府に退いた。上司に疑われたなら、そんな上司の下から去るのも一手なのかもしれない。
リーダーとなった時に最も戒めなければならないのが、北条氏康の次の言葉。
「下の功労を偸(ぬす)まざれ」(北条氏康)
部下の手柄を自分のもののように言う上司というのは、最も卑しい軽蔑すべき行為だと思うが、えてしてそうした人物が出世するというのも世の常でもある。
そんな時は、大坂夏の陣で豊臣方について活躍し昨年の大河ドラマ「真田丸」などでもおなじみの真田幸村(信繁)の言葉をかみしめてみるといい。
「いざとなれば損得を度外視できる性根。それを持つ人間ほど怖い相手はない」(真田信繁)
損得勘定でなく、みずからの信条で動く者こそ本当に強い者なのだということを。上司の評価など何ほどのものでもない‥‥と言いたいところだ。