1DKのインテリアレイアウトのコツ 工夫して部屋を賢く使おう

学生の窓口

1DKのインテリアレイアウトのコツ

ワンルームの部屋とは異なる「プライベート空間」と「料理や食事をするエリア」が分かれている「1DK」。一人暮らしをするなら憧れるサイズの間取りですが、広いからといろいろと詰め込んでしまうと狭いイメージの部屋になってしまいます。そこで、ひとりでも友人を招待しても使いやすい1DKのインテリアレイアウトのコツを紹介します。


■1DKのレイアウトに必要なチェックポイント

1DKは、6帖や8帖などの間取りの「ワンルーム」と、「D」=食事をするダイニング、そして「K」=料理をするキッチンがついているスペースの部屋です。学生さんの賃貸物件としては、少しリッチな気分も味わえるサイズの間取りになります。

「ワンルーム」は一部屋にキッチンも備わっていますが、「1DK」は一人暮らしの間取りとしては、ゆとりのあるサイズになります。でも、ゆとりがあると思い込むと、家具や荷物を詰め込んでしまい、空間が少なくなってしまうので要注意です。そこで、1DKをゆとりのあるレイアウトを考えるのに、確認しておきたいメリットやデメリットをまとめてみました。

<1DKを魅力的な部屋にするメリット>

学生さん向け物件をチェックすると、ワンルームの間取りにキッチンスペースがついて、ユニットバスが設置されている賃貸物件がもっとも多いサイズ。料理をすると部屋に匂いがついてしまうことが気になったり、1帖に満たない収納スペースが狭すぎたり……など悩みはありますが、家賃を考えると我慢するしかないというのが現実です。

こうした悩みが解決された間取りの部屋が、「ワンルーム」+「ダイニング」+「キッチン」の『1DK』です。「プライベート空間」になる部屋があり、「料理や食事をするエリア」が確保されるのは、最高のメリットになります。もちろん、家具などのインテリアもサイズや種類が増えますね。ですから、ひとり仕様のインテリアでなく、友人と一緒に使えるインテリア選びとレイアウトが可能になるのです。

<要注意! 油断したら狭くなるのが1DK>

「1DK」と書いてある広告の場合、詳細なサイズを必ず確認しておきましょう。6帖や8帖のサイズのワンルームもあれば、4.5帖サイズの間取りになっていることもあります。「ワンルーム」と「ダイニング」や「キッチン」をわけるために、リノベーション工事をした物件などは、特にワンルームが小さくなっていることが考えられます。

ワンルームの部屋のサイズに加えて、収納スペースも限られているのが『1DK』です。ダイニングやキッチンを部屋と分けることが目的なため、物件によっては収納がとても少ないということもあります。収納付きの家具にしたり、クローゼット替わりの家具を用意したり、想定していなかった買いものはデメリット。結局、用意するものが増えてしまうということもあるので、間取りの広さをしっかりとチェックするのは大切です。


1DKの間取りに合うレイアウト

■1DKの間取りに合うレイアウト

1DKの間取りに多いのは、玄関のドアを開けるとバスルームや洗面所などがあり、その先にダイニング・キッチンがあるという構造。ダイニング・キッチンの大きさは、4帖程度のサイズになっていることが多いでしょう。

ガス台や調理スペース、シンクのついたコンパクトなI型キッチンに、冷蔵庫の配置スペースが、キッチンの標準的なレイアウトです。ダイニングやキッチンと、ワンルームの境目には、引き戸やドアで仕切られていることがあります。

<ダイニング・キッチンのレイアウト>

I型キッチンは、奥行きは60センチメートルぐらい、幅が120センチメートルのコンパクトなものから、ワイドタイプの180センチメートルぐらいのものまであります。一列に並んだI型キッチンの上部に収納棚付属されていると、食器や食品をストックエリアにすることが可能です。そのため、食器棚やシェルフなどを購入したり配置したりするスペースを他のことに利用できるのは、ゆとりのあるレイアウト作りに効果が期待できます。

ダイニング・キッチンといえば、やはり人気のアイテムはダイニング用の「テーブルセット」。60センチメートル角の正方形タイプのテーブルに、イスが2セット付いたコンパクトサイズもおすすめです。もう少し大きなサイズでは、60センチメートル×90センチメートルの長方形なものなど種類もあります。料理や食事を楽しむためにも、キッチンの実寸に合わせて、お気に入りのデザインのテーブルセットから選びましょう。

◎ダイニング・キッチンは「動線」が命
ダイニング・キッチンで、テーブルセットを配置するときのインテリアレイアウトのポイントは、「動線」の確保です。ダイニング・キッチンは、なにかと出入りが多いもの。料理や食事のための作業だけでなく、ワンルームの部屋から、玄関やバスルーム、洗面所などに向かって移動します。

テーブルセットを壁側に配置しても、右に左に曲がりながら移動すると、不便さを感じやすくなるかもしれません。そのため、キッチンの平面寸法を確認し、料理するスペースに資料がないなら、テーブルセットを中央に配置するのもおすすめです。「動線」が確保できたダイニング・キッチンは、とても便利。一人暮らしのライフスタイルにも大切ですが、招待した友人が過ごしやすくするのにも効果があります。

おしゃれで使いやすいダイニング・キッチンのインテリアレイアウトは重要です。一人暮らしでは、食器やキッチンアイテムも多くありません。普段使わないものや料理のときだけに使用するアイテムは、シンク下の収納を活用しましょう。対照的に、毎日使うものはテーブルの高さと同じぐらいのシェルフに収納するだけでも、おしゃれなダイニング・キッチンのレイアウトができます。高さのある食器棚やシェルフなら、壁際に配置して、玄関のドアやワンルームから出てきたときに、正面にならない位置がおすすめです。

1DKで落ち着くレイアウトにするコツ

<プライベートエリアは空間を重視して>

「料理や食事をする」ダイニング・キッチンが分かれている1DKの「ワンルーム」。せっかく、「プライベート空間」であるワンルームと、「料理や食事をするエリア」が分かれているので、「空間」を中心にしたレイアアウトがおすすめです。

◎「視線」を遮らないレイアウト
限られたスペースのワンルームでも、「空間」の使い方によっては、広く魅せるレイアウトが可能です。部屋の中でも、家具を配置するエリアと空間のバランスがよいと、居心地のよい部屋になるので、家具があっても空間と感じやすいと言われています。

1DKの場合は、ダイニング・キッチンなどのテーブルなどを分けて考えることができるので、少しお得な気分になるかもしれません。それでも、「視線」を遮られないことが大切です。

部屋の入り口になる場所以外の3面のうち、1面は家具の配置がない、もしくは3分の2は空いているというのもおしゃれなレイアウトの基本。ベッドやソファ、カフェテーブル、ローテーブル、テレビボード、シェルフなどを配置しても、部屋の3面が埋まってしまうことはありません。埋まってしまう場合には、家具が大きいか、インテリアの数が多すぎるか……。

部屋の形状にもよりますが、「視線」の先に窓や壁が見えるのは、部屋を広く魅せる効果があるのでおすすめです。入口の正面に家具を配置する場合でも、低めのインテリアレイアウトでまとめることを考えましょう。窓から入る採光や家具の上部に壁が見えることなどは、レイアウトのポイントです。窓から見える景色や壁のデコレーション、グリーンなどはくつろぎの空間に欠かせないアイテムです。

◎高さのある家具は入り口付近にまとめて
すでに家具を持っている場合や、本や衣類を収納するためにシェルフやクローゼットを用意したいこともあります。1DKの効果的な使いかたは、やはり広く見えように工夫すること。そのためには、多くの人がインテリアのレイアウトにとり入れているように、高さのある家具を壁際や入り口に近い位置に配置することです。

この高さのある家具のレイアウト方法は、入口から見た部屋の内部の視線を遮ることが少なくなります。また、入口の正面や窓に向かって歩く方向に、配置されたものが少ないほうが、「動線」を確保できる便利なインテリアのレイアウトに仕上がりますよ。

◎仕切りをつくって空間を分ける
1DKといってもサイズだけでなく、幅や奥行きの寸法も異なります。ときには、部屋が細長い間取りの物件もみられます。また、鉄筋コンクリートのマンションなどの場合は、正方形や長方形ではなく、柱や梁の鉄骨があるために部屋の内部に、いくつかのコーナーが存在することもあります。

ベッドや机などは、家具の高さが450~550センチメートルぐらいから700センチメートルぐらいが一般的です。窓を塞ぐ寸法ではありませんが、入口から入ったときに正面に家具がくるなら、プライベートな空間としてまとめてしまうレイアウトをとり入れてみましょう。

そこで、高さのある家具の登場です。ベッドや机の納まる位置に、高さのある家具を配置して間仕切りにすることができます。クローゼットが白や、シェルフだと、高さのある家具でも威圧感が少ないかもしれません。入口に近い位置に、ソファやテレビボードを配置して、リビングのようなレイアウトもくつろいだ空間が作れます、

クローゼットやシェルフなどで仕切って「プライベートな空間」と「ソファやテレビボードを配置する空間」が分けられていると、リビングがある部屋のようなメリハリのあるスペースができ上ります。しかし、このときもダイニング・キッチン同様に、「動線」の確保も忘れないようにしましょう。プライベートとくつろぎの空間があってゆとりがあるように感じても、動きにくい部屋のレイアアウトでは便利さを感じにくくなり、威圧感のある狭い部屋に見えてしまいます。せっかく分けられたダイニング・キッチンとのスペースや、仕切ることのできる空間のある部屋は魅力的。最大限活用したいですね。

ダイニング・キッチンとワンルーム、プライベートなスペースとくつろげる空間が作りやすい「1DK」。使いかた次第では、リビングルーム使用にもすることができます。そのためにも、少しゆとりのある間取りの1DKでも、インテリアレイアウトのコツをしっかりつかんでおきましょう。

執筆:高橋美布

建築や設計デザインの経験を活かして、インテリアやリノベーションにかかわるコラムを執筆中。「和」の魅力を海外でもアピールしながら、海外のインテリアや家具の魅力、部屋作りも伝えたいと思っています。

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