歌舞伎「忠臣蔵」がモチーフのバレエ?モーリス・ベジャール振付の「ザ・カブキ」って何? (1/2ページ)

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歌舞伎「忠臣蔵」がモチーフのバレエ?モーリス・ベジャール振付の「ザ・カブキ」って何?

「歌舞伎」と「バレエ」がコラボ

日本の伝統芸能には、日本舞踊・人形浄瑠璃・大相撲など、様々なものがあります。中でも代表的な日本の伝統芸能といえば「歌舞伎」です。一方、バレエはフランスで生まれロシアで発展した、西洋の芸術。

東洋と西洋を代表する舞台芸術の歌舞伎とバレエですが、実は1986年にこの2つがコラボレーションした作品が、発表されていたのをご存知でしょうか?

バレエなのに「ザ・カブキ」?

『ボレロ』『春の祭典』などで知られるバレエ界の巨匠・モーリス・ベジャールの振付と、黛敏郎の音楽による「ザ・カブキ」は、歌舞伎の演目の中でも特に有名な『仮名手本忠臣蔵』をバレエ化し、チャイコフスキー記念東京バレエ団によって初演された作品です。

1986年の初演時は、主役の由良之助にエリック・ヴ=アン、その他、夏山周久、飯田宗孝など現在も日本バレエ界を重鎮として支えているダンサーたちが、主要な役柄を演じました。

「ザ・カブキ」のストーリー

物語は現代の東京から始まります。

たむろしている若者たちの中にいた一人の「青年」が日本刀を見つけて手にすると、『仮名手本忠臣蔵』の義太夫(三味線を使って語る、浄瑠璃の流派の1つ)が流れ、「忠臣蔵」の世界にタイムスリップしてしまいます。

有名な「松の廊下」で、高師直に悪口を言われて逆上した塩冶判官は、殿中で刀を抜いて師直に斬りつけた罪で切腹となります。そこで塩冶判官に駆け寄った「青年」は、なんと塩冶家の家老・大星由良之助と人格が重なってしまいます!

由良之助として主君・塩冶判官の仇討ちの血判状にサインをした「青年」は、その後の四十七士による「討ち入り」のリーダーとなり、最後の涙なくしては見られない切腹のシーンへ・・・。

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