世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第259回 国土経済学 (3/3ページ)

週刊実話



 国民を自然災害から守るための投資も、立派な需要である。この事実を認識すれば、
 『わが国は少子化で(あるいは「人口減少で」「成熟化で」)需要は増えない』
 などといった言説が、まさに「世迷言」であることが理解できるはずだ。
 日本列島は地震大国、自然災害大国である。だからこそ国民は可能な限り「分散」して暮らし、かつ「高速交通網」により市場として「統合」しなければならない。そうすることで、防災安全保障強化と、経済成長を両立する。

 自然災害大国とは、確かに厳しい国土だ。もっとも、自然災害大国は「国民が互いに助け合う」という意味のナショナリズムを醸成しやすい。あるいは、政府が国民の防災を真剣に考えたとき、「需要が尽きることがない」といった面もあるのである。
 日本は今、自然災害大国という厳しい国土環境を「活かして」経済成長し、繁栄する道を模索するべきだ。そのためにも、単純な机上の経済学ではなく、国土的条件を加味した「国土経済学」がわが国には必要なのである。

みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
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