世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第263回 イタリア総選挙と「国の借金」 (3/3ページ)
イタリアやギリシャは、ユーロ建て国債市場において他のユーロ加盟国との「競争」を強いられる。政府の負債対GDP比率が上昇していけば、国債金利も上がる可能性はある。とはいえ、日本は違う。日本政府の円建て国債発行に際し、競争は存在しない。
この決定的な事実を日本の財政破綻論者たちは無視をする。結果的にわが国では国債の発行および流通が足りず、需要不足も続き、デフレも終わらない。
日本と、ギリシャ、イタリアは違う。日本に財政問題など存在しない。存在しない財政問題に足を引っ張られ、政府が需要拡大のための財政拡大に乗り出せない。結果、デフレ経済の下で実質賃金が低迷、日本に「国の借金問題」とやらはないが、国民の貧困化という問題は間違いなく存在する。
日本のみならず、世界中に国債の「通貨」を無視する頭の悪い連中がはびこり、わが国の財政破綻を煽ってくる。日本とイタリアは違う。この当たり前の事実を、日本国民は改めて理解しておく必要があるのだ。
みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。