毎年14,000kmの距離を飛んで会いに来る。飛べない彼女への愛を貫き16年。コウノトリカップルの純愛物語 (3/5ページ)
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クレペタンは自分で魚を捕りには行かないという。しかし、遊んでいるわけではない。ヒナたちに飛び方を教えるという大仕事があるのだ。こればかりはスティエパンさんが代わることはできない。
「私は自分の子どもたちを育てました。だから、マレナにもそうしてほしいのです」
クレペタンの「通い婚」はもう16年続いており、巣立った雛の数は60羽を超えている。
A stork love story
・秋の別れと春の再会
ヒナの成長は早く、孵って2ヶ月もすると渡りができるくらいに成長し、アフリカを目指して飛び立つ。クレペタンはさらに2ヶ月をマレナと共に過ごし、秋になるとしばしの別れを告げ、子どもたちの後を追うのだ。
だが、旅立つクレペタンにとっても、残されるマレナにとっても、別れの時はつらい。スティエパンさんによると、マレナは「あなたは早く旅立って。私は行かれないから」とでも言っているようなそぶりを見せるという。
するとクレペタンは屋根に上がり、マレナのことを見ようとしなくなる。そうして2、3日過ごした後、マレナが生きていることを確認して、アフリカへと旅立っていくのだ。