彼女と話すと、ドキドキする。新木優子が愛される理由 #Lifeview (3/3ページ)
そこでの経験は、どこか大人びた雰囲気を帯びる彼女に大きな刺激を与えた。
「『トドメの接吻』は、やっぱり出演者のみんなのエネルギーがすごかったですね。そこには若さもあった。私、気づかないうちにどこか落ち着いてきちゃった部分があって(笑)。でも、同世代のみんなとの共演を通して、楽しいことは『楽しい』ってちゃんと表に出していいことを知ったんです。そんな気持ちをポジティブに変換して、お芝居の表現へ変えていく。それは、あの現場で覚えたこと」
なかでも印象的だったのは、うらやむほどに活躍する同世代の姿。
「みんなの演技を見て素敵だなと思うとともに、うらやましいと思うこともありました。だって(山﨑)賢人くんは私より年下なのに、たくさんの作品の中で主役を張っている。もちろん、それは彼が努力をして築き上げてきた環境で。彼だったからこそ生まれた空気感からは、学ぶことがたくさんありました。私もエネルギーを自分から発せられるような女優になりたい」
それは、まるで女友だちと話しているかのような不思議な空間。その言葉に余分な飾りはなく、思っていることがまっすぐに並べられていく。カメラの前ではとびきりクールで、ぐっと息を呑む艶っぽい表情を見せるのに。直接向き合って話せば、思わずこちらも本音を語ってしまうような距離感と笑顔に心を惹きつけられた。そして、なぜかちょっぴりドキドキした。
きっとたくさんの人に愛されているんだろう。『トドメの接吻』の現場で同世代の俳優が作る空気感に羨望するほど圧倒されたと言うけれど、彼女が生み出す空気感もなかなかのものだと思う。
明日は少し欲張りに仕事と向き合って、同期の働きぶりから何かを吸収して。そうやってちょっとがんばって、新木優子みたいな素敵な女の子になれたらってワクワクする。そんなことを考える取材の帰り道って最高だ。
(取材・文:井田愛莉寿、撮影:前田立)