キレイ好きと「潔癖症」は無関係? それってもしかして「強迫性障害」かも (1/4ページ)
「潔癖症」と聞くと、度を越したキレイ好きというイメージが強く、個人の性格の問題と考えられることも多いかもしれません。
実は、医療のサポートが必要な潔癖症は「強迫性障害」と呼ばれる病気で、家族も含めた周囲の方の理解がないと症状が悪化してしまうケースもあるそうです。
今回はこの潔癖症と強迫性障害について、この領域に詳しい精神科医の井上智介先生に治療法や周囲のケアについて解説していただきました。
潔癖症と強迫性障害
日常生活に影響を及ぼすまで進んだ潔癖症は、医学的に強迫性障害という疾患に分類されます。
強迫性障害とは
強迫性障害は自分の頭では、「バカバカしいこと」だと分かってるのですが、強く迫ってくる考え(強迫観念)に逆らえずに、そのまま行動を行ってしまう疾患です。
たとえば、「病気になるから、手を完璧に洗わないとダメだ」という考えに支配されてしまって、何十分もずっと手を洗ってしまうことがあります。それによって仕事や勉強や家庭生活の時間が削られたり、疲れ果てしまったりするのです。
汚れたモノに触れたという思い込みに支配されるだけではなく、自分がばい菌をまき散らして他人に迷惑をかけているのではないかと心配に思う人も多くいます。