【小説】国芳になる日まで 〜吉原花魁と歌川国芳の恋〜第6話 (4/4ページ)

Japaaan

画像:筆者

「国芳はん!」

国芳が大門をくぐって駆け寄った。

正月に会ってから、いつの間にか時が三月も過ぎていた。

「いやあ、すぐに見つけられると思ってたんだが、探すのにこんなに手間取るなんてな!まいったまいった」

頭を搔きつつ、

「でもやっと見つけた。めえに見せてえものがたくさんあんだ……!」

そう言って国芳は首に掛けた風呂敷包みを叩いた。

「付いて来て」

みつは会所の若い衆の目を盗むように短くそれだけ言い、ぱっと後ろを向いて駆け出した。目指すは例の京町裏通りの桐屋の行燈である。

アイキャッチ画像 文字加工、絵:筆者、浮世絵(一部ぼかし加工): 歌川国貞「あづまの花 江戸繪部類より北廓月の夜桜 」国立国会図書館http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2541121

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