『ブラックペアン』最終回、賛否両論の“大げさ演出”は炸裂するか?
6月24日の放送で日曜劇場『ブラックペアン』(TBS系)が、ついに最終回を迎える。嵐の二宮和也(34)が天才外科医を演じ、竹内涼真(25)らの超豪華キャストも話題になったが、どうやら高視聴率でのフィニッシュとなりそうだ。その成功の秘密はなんだったのか、最終回を前に考えてみたい。まずは6月17日の放送を振り返る。
東城大学の佐伯教授(内野聖陽/49)が病に倒れた後、渡海(二宮和也)は佐伯の手術の執刀医に手を挙げる。しかし、佐伯はこれを断り、手術支援ロボット“カエサル”での手術を決意した。一方、世良(竹内涼真)は、体内に手術器具のペアンが残された患者のレントゲン写真を発見。准教授の黒崎(橋本さとし/52)は、渡海の父が医療過誤により病院を追い出されたという過去を明かす。一方、佐伯の手術で使うはずだったカエサルは、これまで蓄積してきた症例データを、帝華大学の西崎教授(市川猿之助/42)に持ち去られてしまい、黒崎らは手術方法について暗中模索の日々を送ることに……。
今回の放送後も、SNS上には二宮和也の熱演を「圧倒的なヒーロー感!」など賞賛する声が寄せられていた。思えば『ブラックペアン』は、二宮の他、役者のかっこよさを存分に引き立てる演出が目立ったドラマだった。ここでは特に、印象的だった3つの演出に注目してみたい。
まずは渡海が颯爽と登場して一件落着という、“水戸黄門的展開”だ。放送開始直後は「同じ展開が続きすぎ」と、辛口な意見も目についたが、最終回が近づくにつれ、この水戸黄門的な展開がクセになるファンが続出した。
■二宮和也は『ブラックペアン』独特の演技に注目!
次に挙げたいのが二宮和也の“アドリブ”だ。この放送回でも、仮眠室から出て行けといわれた渡海は「えっ? 自宅ここなんですけど」とつぶやくシーンがあったが、実はこれもアドリブ。渡海が二宮に憑依したようなアドリブは、どれもインパクトがあった。
最後は、ドラマ『半沢直樹』、『陸王』(ともにTBS系)など、これまでの日曜劇場でもたびたび使われてきた“どアップシーン”の多用だ。たとえば、この放送のラストシーン。渡海が一命をとりとめた佐伯に、口パクで何かを告げるというものだったが、声も聞こえず二宮和也のアップが無音で流されていた。画面いっぱいに役者が映されたときの数秒の間が、ドラマを支えていたといっていい。二宮に加えて、内野聖陽や小泉孝太郎(39)は、セリフだけでなく表情で語る場面が実に多く、ドラマに重厚感と緊張感を与えていた。
さて、簡単に述べたが、このドラマをヒットに導いたこれらの演出手法は、“最終回を見るときのポイント”とも言い換えられるだろう。ドラマ開始直後は大げさな演出に批判の声もあったが、ここにきて、その演出手法がうまく視聴者を取り込んでいる。最終回でも「おっ、待ってました!」と膝を打ちたくなるような『ブラックペアン』流の演出が待っているはず。ここにも注目して最終回を見届けてほしい。(半澤則吉)