森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 北朝鮮支援の条件は何か (2/2ページ)
また、移動及び居住の自由がなく、軍事費を優先させた結果、国民が絶対的貧困に陥り生存権が脅かされている。さらに、少しでも国家を批判すれば、拘禁、拷問、処刑の対象となる。
そうした人権侵害をやめさせることは、けっして内政干渉ではない。現に国連は、今年3月23日に人権理事会で、日本とEUが共同提出した北朝鮮人権状況決議を採択した。決議は、北朝鮮に対して、拉致問題を含むすべての人権侵害を終わらせるための措置を早急にとることを要求している。
日本が北朝鮮に対する経済支援の条件とすべきは、この国連決議だと私は思う。しかし、北朝鮮は徹底的に抵抗するだろう。もし人権侵害をやめたら、恐怖の支配を続ける金王朝が崩壊してしまうからだ。ただ、数兆円もの支援をするなら、この条件は絶対に譲ってはならない。その姿勢は、国際社会も理解してくれるはずだ。