北朝鮮・金正恩は核を放棄しない!? 田母神俊雄×宮崎正弘「天下御免の憂国快談」 (4/6ページ)

日刊大衆

私も米国の知人からの情報を得ていて、トランプは勝つと予測していました。私はトランプが名君なのかどうかは分かりませんが、ビジネスマンとしての的確な判断力もあり、単なる暴君でないとは思っています。

■自衛隊は戦争したくない人種だが…

――お二人ともトランプ当選を的中させていたわけですね。では次に、激変する国際情勢の中にあって、日本が取るべき立場についてお聞きします。

田母神 日本は今、思考停止している状況です。なぜかというと、憲法によって日本が“戦争できない国”になっているからです。だから北朝鮮や中国が日本を脅してくる。しかも閣僚は“日本は戦争をしない国”なんて平気で言う(笑)。国民が善人であるのはいいですが、政治家が善人になってどうするんですか。もっと腹黒くならなきゃね。私がこう言うと、「軍人はすぐ戦争したがる」と批判されますが、とんでもない誤解ですよ。自衛官ほど、戦争したくない人種はいませんから(笑)。皆さんに理解してほしいのは、軍人は戦争をしたくないことと、戦争ができる国と戦争をする国はまったく別のことだということです。憲法を改正し、自衛隊を国軍と位置づけ、自主防衛できる態勢を調えれば、戦争に巻き込まれる可能性は格段に低くなります。道でプロレスラーに喧嘩を売る人がいないのと同じで、誰も日本にイチャモンをつけてきませんよ。この単純な真理こそが、“戦争を抑止する力”なんです。

 ただ、日本はそれができないから、米国の言いなり。その象徴が年次改革要望書(日米両国が相手国の規制や制度の問題点についてまとめた文書とされるが、実質的には米国による日本への命令書に近い)です。グローバルスタンダードという美名のもと、米国による“日本改造”が今でも進んでいるわけです。郵政民営化などの小泉改革もしかり。結果、日本は不安定な国になってしまった。30年前、国民の8割が中流意識を持っていたのに、今はその3分の1程度。突き詰めて考えると、そうなった元凶は、日本が“物言わない”ことにあるのではないかと思います。日本は、真の国家の自立を図らないと、本当に米国の属国になってしまいます。人口2万人の小国パラオでも、違法操業した中国漁船に対し、国家の主権として発砲します。これが国家の尊厳です。

「北朝鮮・金正恩は核を放棄しない!? 田母神俊雄×宮崎正弘「天下御免の憂国快談」」のページです。デイリーニュースオンラインは、ドナルド・トランプ安倍晋三習近平自衛隊自民党社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る