品川区の鮫洲という地名の由来や鮫洲明神の建立理由に深い関係がある観音様 (3/4ページ)

心に残る家族葬

更には大ザメそのものに対しても、解体し、人間に有用な部位を取った後、その残りをそのまま捨て置くのではなく、「霊魚の頂骨」としてその頭を御神体とする「鮫洲明神」を建立したのだ。

■最後に…

サメとは軟骨魚類の一種で、サメ、エイ、ギンザメがあり、サメ・エイ類は板鰓(ばんざい)類、ギンザメはギンザメ類に分類され…が、現代の「科学的」なサメの定義である。しかし我々日本人がサメに限らず、世の中のあらゆるものを理性的に定義づけ、それと「距離」を取る姿勢を取り始めるようになった明治の文明開化から、ほんの150年ぐらいしか経っていない。確かに事実と非科学的なことは明確に峻別すべきであるが、時に我々は、サメの腹から出てきた観音様、サメの頭をお祀りした神社のことを、6月22日の遠州灘におけるような、不意のサメの出現の際に、思い出すべきではないだろうか。何故なら、人間は完全無欠の有能な存在ではなく、サメのみならず、自然の大脅威の前では、ただただひれ伏すしかなすすべがないからである。

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