『飯を腹いっぱい喰いてぇ!』食にまつわる教訓が詰め込まれた昔ばなし「三合めし四合だご」 (2/4ページ)

Japaaan

そんな訳で、今日もひだりぃどんは「ひだりぃ、ひだりぃ」と言いながら、決して自分の口には入らない米を、汗水流して育てるのでした。

「一度でいいから、コメの飯を腹いっぱい喰いてぇ!」

そんなひだりぃどんの不満が、ある日ついに爆発しました。ある頃から、夜中になるとひだりぃどんが村を抜け出し、クワを担いで山の中へ入っていく姿が目撃されるようになりました。

村の衆は日に日にやつれていくひだりぃどんが心配になり、ついにある夜、村の一人が山へ入っていくひだりぃどんを尾行。真っ暗でうす気味悪い山奥に、ついにひだりぃどんの居場所を突き止めました。

何とひだりぃどんは、誰も来ない山奥に「隠田(かくしだ)」を作っていたのでした。

隠田:命がけの「ヤミ米」づくり

「隠田」とはお上に届け出ていない田んぼのことで、年貢をとられたくない百姓による一種の脱税行為。

基本的に、百姓が作った田んぼにはすべて年貢が課せられるため、隠田はもちろん犯罪行為であり、バレれば田んぼは没収され、打ち首は免れないほどの重罪です。

そうです。

ひだりぃどんは「いくら米を作っても、すべて年貢で持っていかれてしまうなら、隠田で米を作って喰おう」と考えたのです。

(馬鹿野郎、とんでもねぇことしやがって!)

ひだりぃどんの隠田を発見した村人は、今すぐ止めさせようとも思いましたが、常日ごろ「ひだりぃ、ひだりぃ」と、辛そうに汗水流している姿を思い出すと、なんだか可哀想になって、黙っておくことにしたのでした。

そして、秋になりまして。
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