復活。五輪への夢。サクラセブンズ伊藤優希、昔の得意技は「背負い投げ」。 (2/2ページ)
ブレイクダウンまわりで働きたい」
ただ、ディフェンスはそれだけではないと自覚する。
「いかに早く、正しくポジショニングするか。相手より先にセットすることが大事と考えています」
自分をよく理解してプレーするから成長がある。
「スピードがあるわけでも、サイズがあるわけでもありません(162センチ、60キロ)。だから、できることを出し切っていきたい。アタックは、自分が前に出るべきところは強く出ます。スペースがあれば、もっとスピードのある人にはやくパスして、サポートしたり、オフロードパスをもらったり」
声を出して指示することも忘れない。
課題からも目をそむけることなく、スピード面についても改善を図る。ケガはもう二度としたくないから、リカバリーにも気を配る。
当然、2020年の東京五輪を強く意識して生きている。3歳で始めた柔道でお世話になった方々も、最初は引き留めていたが、最後は「ラグビーで頑張れよ」と送り出してくれた。
「だから、そういった方々に恩返しするためにも、オリンピックに出ることで恩返しをしたいんです」
自分のためだけでなく、周囲への気持ちもパワーに変えて、高い山を登り続けるつもりでいる。
気持ちでは誰にも負けたくない。
「試合でも競争でも、最後まで絶対に勝負をあきらめない。そこも強味にしたいです。ディフェンスも勝負も準備が大事だと思いますが、その上で、最後は気持ち」
仕事人として憧れるマット・トッド(クルセイダーズ/パナソニック)のようになりたい。小さくても世界で戦える、信頼される存在に。