人生100年時代を健康に過ごすために知っておきたい「口の中」の大切さ (4/4ページ)

新刊JP

これは、今後を大いに期待して、楽しみにしております。

昔、うちの診療所でも「歯は命の入り口、すべての健康のもと」という言葉を標語として貼っていました。まずは、口の中は小さな地球だという概念を持ってもらい、とにかくケアをちゃんとしてもらう。一日一回、寝る前には歯を磨く。

あと歯科衛生士さんの、活用の仕方ですね。歯周病の予防のため、一か月に一回か三ヶ月に一回行く。今は、予防のための診療は保険には入れないという方向に移りつつあるのですが、美容院に行くと思って「自費でもいいから、払ってでもいく!」ということが望ましいです。月一回行くと、歯周病菌もずっと低いままいけます。三か月に一度だと歯周病菌が増えたところを一気に叩くという感じです。なので、せめてどちらかをやっていただきたいですね。

――最後に読者の方々にメッセージをお願いします。

安藤:歯科というのは、健康に関して二番目に重要な領域なのです。健康とは「血流」に関してですが、「歩くことは、第二の心臓」という言葉は、よく知られていますね。歩くと、ふくらはぎの血流が促されて、ポンピング作用で血を心臓に戻します。では、上にいった血液が戻るのは、何か? これが、噛んで、喋って、笑って、歌ってという口の部分。だから、血流の観点から言うと口やあご、咬み合わせというのは、健康にとって歩くことの次に重要な、「第三の心臓」なのです。

もうひとつ。実は、認知症に関しても、歯科が二番目に大事、といってもいいのです。カナダの脳神経外科医のワイルダー・ペンフィールド博士がつくった「脳地図」をもとに描かれた、脳と体の関係を三次元的に表現したホムンクルス図というものがあります。

これは、手と、口と舌が非常に大きく描かれた絵なのですが、一番大きいのが手です。よく「職人さんはボケない」と言いますが、これは本当なんですね。なので、皆さんも定年後の趣味は、陶芸でもギターでもいいので、手を使うことをやってください。そうすると、脳が活性化してボケにくくなります。ボケ防止には手を使うことが一番いいのです。

でも二番目は何か?二番目に大きいのは、口・舌・唇。そう、ボケないために二番目に重要なのは、「口」の領域だと私は考えています。噛んで、喋って、笑って、歌うこと、が大切だと思います。

まとめると、歯科という領域は、血流による健康から考えても二番目、ボケ防止から考えても二番目。地味な分野なのですけれど、それくらい大事なのです。そう思って、自分の歯で一生残して人生100年時代を生きてほしいですね。

インタビュー前編 ■「歯の治療が頭痛や肩コリの原因となる? 咬み合わせの名医がたどりついた「舌」の重要性」 を読む

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