人生100年時代を健康に過ごすために知っておきたい「口の中」の大切さ (1/4ページ)

新刊JP

『人は口から死んでいく──人生100年時代を健康に生きるコツ!』(自由国民社刊)の著者、安藤正之氏
『人は口から死んでいく──人生100年時代を健康に生きるコツ!』(自由国民社刊)の著者、安藤正之氏

現代人の口の中は、大きな問題を抱えている。ヒトとして理想的な形のあごをもっている人はわずか7.1%。およそ9割以上の人はイヌ型、チンパンジー型と呼ぶべきあごであり、歯並びにも問題があるという

こうしたあごや歯の変化は、実は、全身の健康にも影響を与える。そう警鐘を鳴らすのは、咬み合わせの名医と知られ、 『人は口から死んでいく──人生100年時代を健康に生きるコツ!』(自由国民社刊)の著者でもある安藤正之氏だ。

安藤氏によれば、あごや歯並びの変化によって「舌」の収まるスペースが狭まり、現代人は常に「舌ストレス」を抱えている状態だという。しかも、多くの歯科医は、舌やあごについては専門領域ではないため、この問題を改善していくことが難しい現状にあると語る。

そんな安藤氏に口の中の健康を保つためにできること、これからの歯科医療についてのお話をうかがった。

(取材・文:大村佑介)

■現代人のあごを理想的な「ヒト型」に戻す方法 ――イヌ型、チンパンジー型のあごを、自分の努力でヒト型に改善していくことはできるんでしょうか?

安藤正之氏(以下、安藤):残念ながら、自分の努力では無理です。そもそも、あごのスケールについては遺伝的要因が優位なんです。詳細なデータはないのですが、矯正の先生に「体験的でいいから、あごの形を決めるのは先天性と後天性、それぞれ何割くらいが影響していると思いますか?」と聞くと、七割が先天性、三割が後天性だと回答されるケースが多いです。

つまり、ヒト型のあごをもった親からは、ヒト型のあごを持った子どもが生まれる。もしくは、チンパンジー型の親からはチンパンジー型の子供が生まれる。「遺伝が7割」だということです。

「食育が大事」。よく言いますね。確かに大切なのですが、私は現代人のあごを昔のような、ヒューマンスケールに戻すには、食育だけでは足らないと思っています。なぜかというと、一回の食事で噛む回数というのは、時代を経てどんどん落ちているからです。

今から1700年以上前の卑弥呼の時代は、4000回ほど噛んでいて、食事時間は1時間程度もあります。

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