アインシュタインの残した有名な「神の手紙」がオークションに出品される。天才物理学者の考える神とは? (2/4ページ)
つまり、合理的な単純さという要件は自由を容認するのだろうか
・死ぬ1年前に書かれた「神の手紙」?
今回オークションに出品されるその手紙は、彼が亡くなる1年前の1954年に書かれた。
ドイツ系ユダヤ人の哲学者エリック・グートキンドに宛てたもので、彼が聖書の教えについて楽観的かつ人間主義的に記した著書『Choose Life: The Biblical Call to Revolt』に対する反論だった。
アインシュタインはそこに「神とは人間の弱さの表れにすぎない」と記している。
私とって神という単語は、人間の弱さが生み出した産物以外のなにものでもない。聖書は尊敬すべきコレクションだが、やはり原始的な伝説にすぎない
・〇
この内容とそれまでの神に関する発言は、矛盾してはいないのだろうか?
大切なのは、アインシュタインはここで神を宇宙の創造主として述べているわけではないということだ。
むしろ彼は「人格ある神」すなわち、人々の生活を操ろうとする人々が生み出した神を信じていなかったのだ。
1929年、ラビ(ユダヤ教においての宗教的指導者)のゴールドスタイン・ポール・サーフコは、「神を信じるかね?」という電報をアインシュタインに送った。
その返事の中で、アインシュタインは、自然の驚異に触れたときの畏敬の念と、人々の行為を監視し、悪いことをすれば罰するような神の信仰にはっきりした区別を設けている。