地下アイドルとは何なんだろう:ロマン優光連載120 (3/4ページ)

ブッチNEWS


 小劇場の劇団やインディーズのバンドのように、地下アイドルも、運営もアイドルも生活費をアイドル以外のもので確保しながら活動し、活動によって得た利益は経費を含めて納得できる配分を行う。そういう方法が、これから始める人たち、現状でほとんど上向きの様子が見られない人たちにとってはいいことなのだと思う。メンバーが学生であれば、活動が学業に過度な負担をかけるようなことは当然してはダメだろう。地下アイドルの今までの一般的な問題(パワハラ、セクハラなどは本当に問題外でしかない、ただの犯罪行為なので、別に考えるべきだろう)は小劇団やインディーズのバンドと違って、年少者が現状を理解しないまま、説明されないまま、やらされていることにあったと思う。そこを変えないことには社会の流れの中で消えていくことになるだろう。
 そうやって続けていくうちに売れていくのが理想だ。しかし、たとえ結果として売れなかったとしても本人たちの気持ちやファンの想いは否定されるものではない。好きだから、どうしてもやりたい。好きだから、たとえ世間がどう判断しようと見ていきたい。そういう気持ちは誰からも否定される筋合いがないものだ。最終的に売れることだけが別に正解というわけではないのだから。そして、アイドルとしての活動を終わった時に、できるだけ多くの女の子が「色々大変なことがあったけれど、楽しかった。私は地下アイドルが好きだ」と言って振り返れるようになってほしい。
凪原と中村ちゃんのツイートを見ながら、そう思った。
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