ベテラン経営者が語る、人間としての格の高めかた (1/2ページ)

新刊JP

『人生経営論 あなたは、あなたの経営者』(ダイヤモンド社刊)
『人生経営論 あなたは、あなたの経営者』(ダイヤモンド社刊)

所得格差の拡大や低賃金の問題、さらには長時間労働や過労死など、現代の働く人たちにとって過酷とも言える状況が日本を取り巻いている。
近年では「働き方改革」によって、自分の働き方そして人生を見直す向きも出てきているが、終身雇用が幻想となり、この先どう自分の人生を歩んでいくべきか悩んでいるビジネスマンは少なくないだろう。

そんなときに耳を傾けてほしいのが、『人生経営論 あなたは、あなたの経営者』(ダイヤモンド社刊)で語られている、久米信廣氏の言葉だ。
本書は、土地・建設産業界でのマーケティングを手掛ける第三企画株式会社代表取締役の久米氏が、数々のビジネス書を手掛けてきた編集者・岡田晴彦氏の質問に答えながら、「自分の人生をより良く経営する」ための考え方を読者に教える一冊。久米氏と岡田氏の対話形式になっているため、ライブ感のある読書を味わえるだろう。

40年近くにわたり経営者として会社を率いてきた久米氏の言葉は、現代人が抱える生きづらさの素(もと)を取り除いてくれる。ここでは本書から2つのアドバイスをピックアップしてご紹介しよう。

■勝っても負けても、自分を認めることが大事

久米氏は「日本から横並びの文化が喪失している」と危惧する。
この「横並びの文化」とは、「和を以て貴しとなす」という聖徳太子の言葉に象徴される文化で、常に周囲の人たちとの関係に気を配る日本人の特性ともいえる。

しかし昨今、西洋から個人主義が輸入され、自分の権利を主張し、自分だけが勝てばいいと考えてしまっている人が増えている。

久米氏は「横並びの文化」は日本の宝であり、「自分たちの考えとは異質な意見であっても尊重していってこそ本来の和の精神」だと説く。
そして、自身の体験を引き合いに出しながら「負けても潔さがあって、皆納得していた」と述べ、「今は負けを認める潔さがなくなってしまい、往生際が悪い人間が増えたと思います」と指摘する。

私たちは助け合いの中で生きてきた。ところが、そのことを忘れ、自分だけ幸せになろうとすると、逆に生きづらさが増してしまう。

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