悪ふざけでナメクジを生で食べた男性が寄生虫に感染。8年の闘病の末に死亡(オーストラリア) (2/4ページ)

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photo by Pixabay・過酷な闘病生活
 ナメクジを食べて数日後、サムさんは母親にひどい足の痛みを訴えた。そして、ナメクジのせいだろうか?と疑念を口にしたという。

 「そんなはずないでしょ」と答えたと母親だったが、病院で診察を受けると本当にナメクジが原因であることが判明した。

 「息子は怯えていました」

 「母親としてはどうにか安心させるよりありませんでした。だって、あの子は何も悪いことしていませんもの。ちょっとした悪ふざけだったんです」

 かつて「怖いもの知らず」だったサムさんだが、四肢まひ障害が残った。

 サムさんはさらにてんかんにも苦しむようになった。呼吸器が取り付けられ、食べ物もチューブからの流動食になるなど、常に医療ケアが必要になった。

 その支払いは家族に重くのしかかった。・母親の献身的な介護も虚しく死去
 サムさんが倒れてからというもの、ケイティさんはそれは献身的に介護を行なっていたそうだ。

 彼からは片時も離れず、食べ物を食べさせ、車椅子を押し、車に乗せ、お風呂に入れ、トイレで用足しをさせ、病院に連れて行く。常に愛情を注ぎ、決して彼を見捨てることはなかった。

 それは大変な日々だったろう。それでもケイティさんは息子がふたたび微笑む日がくることを信じて、明るい面を見つめようと努めた。

 幸いにも、サムさんの友達もよく見舞いにきてくれたという。ほとんど話ができないサムさんだったが、そんなとき彼の目はいつもぱっと輝いたとケイティさんは話している。

 だが、その甲斐なくサムさんはは11月2日金曜日に亡くなった。享年29歳。最後の言葉は、お母さんへ向けた「愛している」だった。
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