五輪ボランティアは問題山積み? 国際ボランティア学会長が説くあるべき形 | 「結局どうなの? 五輪ボランティア」第4回 (2/8ページ)

学生の窓口

組織委員会の求めるレガシー、そして五輪が目指す未来とは?

大学生たちの意見を聞いてきた前3回に続き、第4回では大人の意見として、国際ボランティア学会の会長を務めている、甲南女子大学教授の中村安秀先生にお話しを伺います。

中村安秀 甲南女子大学教授
国際ボランティア学会会長。日本国際保健医療学会理事長。公益社団法人日本WHO協会理事長。

――東京オリンピック・パラリンピックは商業イベントとしてしっかり儲けている。お金がしっかりあるはずなのに、真夏の炎天下にガッチリ8時間働かせるということから、やりがい搾取と言われていますが、そういった指摘についてはどう感じていますか?

まず、言っておきたいこととして、布村さん(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会副事務総長)のまとめた「東京2020大会とボランティアそして大学連携」には、ボランティアの自主性、主体性、社会性、公共性、無償性、無給性って書かれています。

“レガシーとしてのボランティア文化の定着に向けて、ボランティアの要件としては、自主性、社会性、公共性、無償性、無給性などが整理され語られています”
引用:ボランティア学研究 Vol.18 「東京2020大会とボランティアそして大学連携」(国際ボランティア学会発行)

しかし、ボランティア学会としては、無給なんてことは言っていないんですね。布村さんが自分でボランティアに求めるものを付け加えているんです。いいか悪いかはともかく、議論するときに、そういうところは気を付けておかないといけません。

――学会としては、ボランティアを無給のものというイメージにはさせたくないんですね。

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