矢沢永吉と長渕剛、反逆の二大カリスマ「男気感動秘話」栄光と挫折 (5/5ページ)

日刊大衆

感染症によりツアーがわずか3公演で中止となり、続いて国生さゆりとの不倫報道が報じられ、さらには桑田との対立騒動である。そこへトドメを刺したのが1995年の薬物による逮捕劇だった。

 この年は、矢沢にとっても災厄の年だった。オーストラリアでスタッフによる35億円もの横領事件が発覚し、莫大な借金を抱えることになったのだ。しばらく酒浸りの日々を送ったが、何年もかかって借金を完済したことで、矢沢はさらに男としての株を上げた。

■酒もタバコも断って筋骨隆々に

 一方、感染症によってツアーを続けられなかった悔しさがきっかけで、長渕は40歳から肉体改造に挑む。酒もタバコも断ち、金髪で筋骨隆々という新たなスタイルを作りあげることで復活を遂げた。矢沢の生き様が「ブレない」ことだとしたら、長渕は「変わり続けてきた」人生だと言えるだろう。

 若い頃から「50歳になっても歌い続ける」と宣言し、地道にツアーを続けてきた矢沢は、武道館最多公演記録を更新するなど、“継続は力なり”を実践してきた。一方、公演記録の面では矢沢に及ばないものの、肉体改造後の長渕は、自らの限界に挑むかのように前代未聞の挑戦をしている。

 2004年に鹿児島の桜島でオールナイトコンサートを開催し、さらに58歳の頃にも富士山麗でオールナイトコンサートを敢行しているのだ。これに参加するファンも相当な体力と精神力が求められるはず。コンサートというより、精神修養の場に近いかもしれない。

 さらに、長渕のほとばしるエネルギーは芸術にも向けられ、巨大な詩画の個展を開催するなど、音楽、俳優、そして芸術と実に多彩である。これに対し矢沢は、俳優に挑戦したことはあるものの、音楽一筋といった印象だ。一時期は来る日も来る日もコンサートとスタジオ録音に明け暮れ、「俺には音楽しかないのか……」と葛藤したこともあったそうだが、今では「俺には音楽があった」と肯定できるようになったと話している。今年のツアーのテーマも“現役”であり、生涯ロックンローラーとしての矢沢は、現在進行形だ。

 矢沢より年下とはいえ、長渕も、いつ引退してもおかしくない62歳という年齢である。しかし、鍛え上げられた肉体に、まったく衰えは感じられない。今後、矢沢永吉の偉業に迫るアーティストがいるとしたら、それは長渕剛だろう。

 ちなみに長渕は「偉大な先輩」として矢沢を尊敬し、矢沢は友人として長渕にエールを送るなど、互いに認め合う関係にあるという。(文中=敬称略)

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