日本代表復帰へ「準備はしています」。ヤマハ日野、痛恨スクラムへの見解は。 (1/3ページ)

ラグビーリパブリック

 ヤマハはスクラムを押し続け、国内タイトル2連覇中のサントリーを苦しめた。12月8日、東京・秩父宮ラグビー場。トップリーグ順位決定戦兼日本選手権の準決勝でのことだ。

 攻防の起点となるスクラムは、FWが8対8で組み合う共同作業だ。この苦しい競り合いに、ヤマハはプライドをかけていた。2011年就任の長谷川慎コーチは、スクラム強化における手腕と理論が認められて2016年秋に日本代表へ入閣。残された戦士たちはいま、一昨季まで現役PRだった田村義和コーチのもと伝統を受け継いでいる。

 この日は後半34分、敵陣22メートルエリア左の相手ボールスクラムでターンオーバーを決める。途中出場した右PRの山村亮が塊の先頭に立つような形で、一枚岩となりサントリーのパックをへこませる。

「(最前列に)押すという気持ちは常にあって、最後は後ろ5人の押すという気持ちが出た。相手もがまんしているところを最後に(押し返した)。いままで積み重ねたディテール、気持ちが出た。8人で押せたスクラムです」

 中列の2名、後列の3名へ謝辞を述べるのは、日野剛志。同大から入社7年目の28歳で、最前列中央のHOを務める。2016年には長谷川が加わった日本代表に初選出され、国際舞台を経験した。翌年からの2シーズンは代表の兄弟格にあたるサンウルブズへ入り、スーパーラグビーでも力を発揮してきた。身長172センチ、体重100キロと一線級にあっては小柄だが、ぶつかり合いで引かない姿勢と持ち前のスピードを売りにしている。

 対するサントリーは、苦しんだ。口を開いたのは、最前列の左PRに入った堀越康介。帝京大の主将として大学選手権9連覇を達成したルーキーで、HOから左PRに本格転向して間もない23歳だ。

「ヤマハスクラムがキーでこだわってくると思っていましたけど、想像以上に重かったというのが体感としてありました。自分の思う姿勢で組めなかった時もありました」

 身長175センチ、体重100キロの身体にバイタリティと突進力を搭載し、今秋はHOとして日本代表に選ばれていた。招集された先では長谷川コーチから「首を強くするように」など今後の強化に関する多くのアドバイスを受けて成長も、この午後は新たな課題を得た。「ギャップ」が詰まった際の考察だ。

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