せんば山のタヌキの正体は徳川家康!?童唄「あんたがたどこさ」にまつわる異説を紹介 (3/4ページ)
「ちょうど肥後の『せんば』から来たおじさんも、カッコいい鉄砲を持っているし……」
異説では甲を「川越藩領に住む近所の子供」、乙を「薩長軍兵士(肥後国出身)」としているのです。
しかし、史実的にはそんな事があったのでしょうか。
せんば山のタヌキ=徳川家康?歌川芳盛「本能寺合戦之図(上野戦争)」明治三1870年
時は幕末、戊辰戦争(慶応四=明治元1868~明治二1869年)において薩長軍が上野の戦闘で敗走する彰義隊(しょうぎたい。旧幕府軍)の残党を追撃するべく、仙波山に隣接する川越城に駐屯。
城内に収まりきらない兵士たちが仙波山にも陣を張り、それを珍しがった子供たちが近づいていった時のやりとりが、唄に描写されているのかも知れません。
そして仙波山のタヌキというのは、日本三大東照宮の一社・仙波東照宮に祀られている、戦国一の「古狸」。