「貴乃花と寅さんとラジオの底力」毒蝮三太夫・玉袋筋太郎の芸名レジェンド対談 (6/7ページ)

日刊大衆

で、ようやく初夜になった。「どうだった?」って言ったら、婆さんは照れて「黙ってなさい」って、爺さんに言うの。でも爺さんは語り始めて、「初夜はうれしかったよ。やっと2人だけになれて。60ワットの電球の下で、婆さんの裸を見たときは興奮したよ。初めて見るから」って。これ、生放送だぞ。「目が潰れるほど美しかった」って……。

蝮 目に浮かぶよね。隣の婆さんが恥ずかしそうな顔して、目を瞑ってるんだよ。固唾を飲んで聞いているこっちも、なんとも言えない気持ちになるよ。で、俺が「下のほうは、どうだったの?」って聞いたら、「キレイだったよ。白壁に蝙蝠が止まってるようだった」。

玉 うぁー! すげぇ!

蝮 この表現、初めて聞いただろ? 爺さんは普通にしゃべってるわけ。作家じゃねぇんだから。そしたらスタジオの永(六輔)さんが「うまい! 川端康成も宇能鴻一郎も書けないよ」ってさ。

玉 いよっ!

蝮 官能小説にも、こういう表現はなかった。詩人だなと思ったね。

玉 たまんねぇ。

蝮 また、婆さんがかわいんだ。「爺さん、そんなこと言うんじゃないよ」って。これが外に行くラジオだよ。

玉 そうっすね、師匠!

蝮 爺さんは素直に思ったんだよ。「白壁に蝙蝠」。でも、蝙蝠も分かんねぇんだよ。今の若い奴は。

玉 ものすげえ美しいフレーズですよ。素晴らしい。『週刊大衆』でする話じゃないですよ(笑)。

蝮 こんな表現をするようなラジオであってほしいし、雑誌でいてほしい。で、今回で俺の連載が終わる。ただ、こんなうれしいことはないよね。

玉 ガハハハハハッ!

蝮 これ、絶対書いてくれ。実はさ、俺から辞めるって言いにくかったのよ。角が立つじゃない。だから、渡りに船なんだよ(笑)。大衆が悪いって言ってるんじゃないよ。玉とか俺の連載はちゃんとした記事なんだけど……家に持って帰れねぇんだよ(笑)。

玉 師匠の連載は終わっちゃうけど、やっぱり、師匠は「大衆」なんですよ。

蝮「体臭」が臭うね。

玉 そっちじゃない!

蝮 こんな雑誌だとは思わなかった。

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