伝説の大投手・村田兆治「メジャーリーグが一番欲しがったのは…」マサカリ直言で野球界を一刀両断! (4/5ページ)
■巨人対阪神戦のような大観衆だったら
それに、あの頃のパ・リーグの試合はどこも閑古鳥が鳴くような状態だったから、口笛がよく聞こえるんだよ。巨人対阪神戦のような大観衆だったら、まず聞こえないからね。このときばかりはセ・リーグの球団に移籍したくなったよ(笑)。
でも、相手が策を講じたなら、こっちは、その上を行く技量を見せないといけない。それでこそプロ。俺は投球モーションの途中で、フォークとストレートの握りを自在に変えるテクニックを身につけた。
これで、今度は相手が翻弄される番。わざと相手打者にフォークの握りを見せてから、ストライクゾーンに速球を投げたこともある。こうした切磋琢磨と技術革新があったから、通算で215勝もできたんだ。
■大谷翔平や田中将大、野茂英雄らがMLBで活躍したが
野茂英雄、佐々木主浩、上原浩治、田中将大、大谷翔平。これまでメジャーリーグで成功した日本人投手の多くは、フォークやスプリットなど“落ちるボール”を武器にしていた。実は村田氏もまた、メジャー垂涎の選手だった。
村田 今でも“メジャーに行っていたら成功したか?”なんて聞かれるけど、俺は自信を持って「イエス」と答える。