森永卓郎の「経済“千夜一夜"物語」 ★少子化対策の官僚バイアス (2/2ページ)
平均年収が170万円ほどの非正社員が爆発的に増えたから、結婚ができなくなったというのが、少子化の本当の原因なのだ。
だから、少子化を止めようと思ったら解決策は簡単だ。いまや韓国よりも低くなってしまった日本の最低賃金を、非正社員でも結婚ができる程度まで、大幅に引き上げればよい。
しかし、政府がやっているのは規制緩和で、派遣労働の対象分野を拡大したり、外国人単純労働者の受け入れを拡大したり、賃金を下げるような改革ばかり。
もしかすると官僚は、非正社員に結婚してもらいたくないのかもしれない。自分たちの優秀な遺伝子を後世に残すことは必要だが、非正社員の遺伝子を残す必要はないといった差別意識が背景にあるのかもしれない。もちろんそれは、間違った思想だと私は思うが、もしそう考えているなら、エリートは率先して5人とか10人の子供を作るべきだろう。そうしなければ、日本の少子化を止めることなどできないからだ。