〈目からウロコの健康術〉 1950年までは日本の死因の第1位 古くて新しい感染症「結核」に要注意!! (1/3ページ)
結核とは「結核菌」という細菌が直接の原因となって起こる病気で、結核菌が起こす「おでき」のようなものと考えていいのではないか、と専門家は言う。
最初は炎症から始まる。肺なら肺炎のような病気で、肺の表面近くに病巣ができれば、胸膜炎となる。結核菌は肺に巣食うことが多いとされるが、人体のいろいろなところ(臓器)にも病気を起こすと言われる。
東京在住の会社員男性(52)は昨秋、咳が止まらず、近くの医院を受診した。胸部X線と血液検査を受けた結果、肺炎の疑いがあると言われた。しかし、医院で紹介された先の病院で再検査したところ、病名は「結核」と診断され、即日入院することに。
「何で俺が」と理不尽に思ったが、感染経路は不明だった。数日たつと不安に襲われた。「職場の仲間や知人に感染させてしまったのではないか」。
入院は約1カ月間続いたが、それより2カ月前から体調がすぐれなかった。だるく、多量の寝汗もかいた。
朝には痰も出た。いつもと違うと感じたりもしたが、夏の暑さや喫煙のせいだと思っていたので、まさかそれが結核とは思いもしなかった。
この男性は入院期間中、毎日、粉薬と11錠の錠剤を飲み、他人に感染させる恐れがなくなった時点で退院した。
「結核は過去の病と思っていた。発見がさらに遅れ、誰かに感染させていたらと思うと恐ろしかった」
と、後に振り返った。
東京労災病院内科呼吸器担当・戸島豊博医師はこう語る。
「肺炎で初期の炎症が進むと、やがて“化膿”に似た組織が死んで腐ったような状態になります。この状態の時期が肺結核ではかなり長く続き、レントゲンなどに写る影の大半がこの状態の病巣です。その後、死んだ組織がドロドロに溶けて、気管支を通して肺の外に排出されると、そこは穴の開いた状態になります。これが空洞です。空洞の中は空気も栄養も十分ありますので、結核菌には絶好の棲み処になり、菌はどんどん繁殖します。空洞を持った結核患者が“感染源”になりやすいのはこのためです」
そして、さらにこう説明する。
「こうした病巣から、菌が肺の他の臓器に結核の出店を作ることもあり、結核は肺全体、全身に広がっていきます。