世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第304回技術と「豊かさ」 (3/3ページ)

週刊実話



 もっとも、現在は建機に人が乗り込み、スロットルを動かしているため、完全自動というわけではない。とはいえ、現場で自動建機を活用している企業経営者などに聞くと、生産性効果はすさまじいとのことだ。

 まずは、測量の時点でとてつもない生産性向上になる。その上、自動建機の施工は、ある意味では残念なことだが、「どんな熟練工よりも巧い」というのが現実なのだ。

 当たり前だが、人間には調子の波というものがあり、しかも疲労する。どれだけ熟練した技術者であっても、次第に精度が下がるのは仕方がない話だ。ところが、自動建機は疲れない。測量データやGPSなどを用い、正確に施工を続ける。

 別にコマツに限らず、日本の「民間」の生産性向上のための技術開発、技術進化は始まっているのだ。理由はもちろん、日本には「人手不足」という技術開発に対する膨大な需要があるためである。

 需要こそが、技術を発展させる。わが国は生産年齢人口比率の低下により、人手不足という「資本主義の成長」の絶好の機会を迎えた。それを潰すのが、政府の緊縮財政であり、移民受け入れなのだ。安倍政権は、日本の経済成長を妨害する「ボトルネック(制約)」に落ちぶれてしまった。

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みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。
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